電車酔いをしてしまう原因とは??電車酔いをしないための対処法は??

普段、私たちが利用している電車ですが「通勤電車では酔わないのに、中・長距離電車やカーブの多い区間を走る電車に乗るとなぜか酔ってしまう」という方もおられるのではないでしょうか。

実は電車酔いをしてしまうのは電車の仕組みにも原因があります

ここでは、その電車の仕組みと電車酔いをしないための対処法などについてお話をしていきましょう。

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JRには所要時間の短縮や乗り心地を改善するために製造された車体傾斜式車両という列車がある!!

JRにはカーブが多い路線での所要時間の短縮と乗り心地の改善を図った車体傾斜式車両という列車があります。

一般的には振り子式と呼ばれている車両になります。

※車体傾斜式(以下振り子式)車両には電車と気動車がありますので、電車とは記載せず、あえて列車と記載しています。

この振り子式車両は、JR北海道からJR九州までのカーブの多い区間を走る列車に使用されており、所要時間の短縮と乗り心地の改善を図るために導入されています。

しかし、所要時間の短縮には成功したのですが、その反面、乗り心地の改善には失敗したようです。

そのため電車酔いをする乗客が多発する事態が発生し、路線によってはバスや船のようにエチケット袋まで準備されている車両まであるようです。

それでは、振り子式車両を導入している主な路線をご紹介しておきましょう。

会社名振り子式車両使用区間主な振り子式車両
JR北海道札幌~長万部~函館281系
JR東日本新宿~甲府~松本・信濃大町E351系
JR東海名古屋~塩尻~長野383系
JR西日本岡山~倉敷~米子~出雲市381系
JR四国岡山・高松~高知・中村・宿毛2000系
JR九州博多~小倉~中津~大分~佐伯883系

この他にもありますが、これらが列車酔いを多発させてしまう振り子式を採用した車両が運行されている主な区間となります。

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カーブの多い区間を走る普通の車両と振り子式車両。その違いは??

通常、カーブを通過する際にはカーブの外側(右カーブであれば左側へ、左カーブであれば右側)へ押し出そうとする力、いわゆる「遠心力」というものが働きます。

高速でカーブを通過すると、遠心力に耐えきれずに外側へ脱線してしまいますが、遠心力によって脱線しないようにするため、あらかじめカーブに傾斜(カントといいます)をつけ、高速でも安全にカーブを通過することが出来るようになっています。

カーブの多い区間を走る普通の列車に乗っているとカーブのたびに外側へ押し出されるという感じになると思いますが、これは遠心力によるものであり、列車の速度やカーブの半径によって外側へ押し出される力が変わってきます。

※列車は、人が乗る「車体」と車体を支える「台車部分」とにわかれており、車体と台車部分との間にバネを入れることにより、乗り心地を良くしたり、カーブでも列車が倒れないように工夫されています。

それでは、カーブを通過する際の普通の列車と振り子式列車の傾きの違いを説明しましょう。

普通の列車振り子式列車
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同じ場所で撮影している上の2枚の写真ですが、車体の傾き方に違いがあります。
左側の車両の傾きに対して、右側の車両の傾きが大きいことが上の画像で見ていただけます。

普通の列車

普通の列車がカーブを通過する際、カントに合わせて車体が内側へ傾き、それと同時に遠心力が働くために外側へ押し出す力が加わります。

車に乗っているのと同じ原理ですよね。
車に乗せてもらってカーブを通過する際には遠心力によって外側に押し出されますよね?

よく見れば急カーブの道路にもカントがついています。
機会があればご覧になってください。

振り子式列車

振り子式列車がカーブを通過する際、カント以上に車体を内側へ傾けるように制御され、そのために遠心力が吸収されて、外側へ押し出す力が普通の列車よりも弱くなります。

どうしてカント以上に車体が傾くのかというと、すべてコンピューターによってカーブごとに車体を傾ける角度を制御しているため、「このカーブでは車体を何度傾ける」「次のカーブでは車体を何度傾ける」という具合に、すべてのカーブ情報を車両に搭載されているコンピューターにあらかじめインプットされているためにカント以上に車体を傾けることが出来るわけです。

振り子式列車の場合、カーブを通過する際にカント以上に傾けた車体をカーブ通過後には元の状態に戻さなければなりません。

そのため、振り子のような振り戻しがカーブ通過後ごとに起こり、列車酔いをしてしまう原因となっています。

「あなたは段々眠くなる」という催眠術でおなじみの、糸に5円玉を通して左右に振るのと同じ原理と考えてもらえればわかるかと思います。

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糸に通した5円玉を左右に振る場合、手で左右に揺れるように力を加えますよね?
その力を加えるのをやめると、左右に振られながら徐々に元の位置に戻り停止します。

この左右に振られながら…振り子のような振り戻しで、5円玉を列車の車体と考えると「傾いた車体が左右に振られながら徐々に元の位置に戻って行く」という事になります。

それが何度も続くために気分が悪くなってしまいます。

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列車酔いをしないための方法と列車酔いをしてしまった場合の対処法は??

列車酔いをしないようにするための方

1. 酔い止め薬の服用

ドラッグストアなどの医薬品販売店で、あらかじめ酔い止め薬を購入し「乗車日前日に1錠」「当日に1錠」の合計2錠を服用しておきましょう。

乗車当日に1錠服用するだけでは効果が薄いそうです。(ドリンク系や酔ってからでも効く薬系は効果がないそうです)

2. 睡眠不足の解消

中・長距離列車やカーブの多い山間路線に乗車する前夜の睡眠はしっかりと取りましょう

3. 空腹状態や満腹状態を避ける

極端な空腹状態や満腹状態を避け、出来る限り脂ものなどを摂らないようにしましょう。

飲料についてはアルコール類はもちろんNGですが、柑橘系ジュースや炭酸飲料も極力我慢して、できれば「水またはお茶」にし、飲みすぎには注意しましょう。

4. できる限り遠くの景色を見る

あまりにも近くの景色を見ていると、移り変わりが早い景色に視覚神経が追い付かず、視覚的な刺激によって酔いやすくなります。

できる限り遠くの景色を見るようにしましょう。

遠くの景色が見えない場合は窓から空を見上げてみたり、トンネル内や夜間など景色が見えない場合は、進行方向に向かってまっすぐに座り、車内のいちばん遠くを見るようにしましょう。

5. 携帯操作(ゲーム)や読書などで下を向く行為を避ける

携帯操作や読書などで下を向いたりすると、列車の揺れによって平衡器官が正常に働かなくなるので、携帯操作や読書などは出来る限り避けた方がよいでしょう。

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列車酔いをしてしまった場合の対処法

1. 衣服をゆるめてリラックス状態にする
2. リクライニング機能がある座席の場合はシートを倒す
3. 頭部を冷やす
4. 頭を動かさないようにする
5. 視覚神経を刺激しないように遠くの景色を眺める
6. 窓が開く車両の場合は窓を開ける

気分が悪いからといっても、デッキやトイレなどの狭い場所へ移動するのは逆効果です。

大きく深呼吸をしたりして、できる限りリラックスするようにしましょう。

それでは、これまでの内容をまとめてみましょう。

JRには所要時間の短縮や乗り心地の改善を図るために製造された「車体傾斜式車両(振り子式車両)」がJR北海道からJR九州に至る山間路線に導入されており、所要時間の短縮に成功しています。

しかし乗り心地についての改善には失敗したのか、列車酔いをする乗客が多発しているようです。

カーブの多い路線の列車に乗っていて列車酔いをするのは、車両構造にも原因があります
そのため、路線によってはエチケット袋を準備している車両もあります。

カーブではカントと呼ばれる傾斜を付けて、遠心力によって列車が脱線しないように工夫されおり、なおかつカーブが多い路線では普通の列車振り子式列車の2種類の列車が走っています。

普通の列車と振り子式列車の違いは、普通の列車は遠心力に影響されますが、振り子式列車は遠心力が吸収されて外側へ押される力を弱める構造になっています。

振り子式列車の場合はコンピューター制御によって車体を傾けたり元の状態に戻したりしており、傾いた車体を元の状態に戻す時には名前の通り「振り子の原理」で戻るため、左右に何度も揺れながら車体をまっすぐに戻していきます。

そのために列車酔いをする乗客が多発しています。

列車酔いを防ぐには5つの方法があります。

1. 酔い止め薬の服用…乗車日前日と当日の2回に分けて服用しましょう。
2. 睡眠不足の解消…乗車日の前日の睡眠はしっかりと取りましょう。
3. 空腹状態や満腹状態を避ける…極端な空腹状態や満腹状態は避けましょう。
4. できるだけ遠くの景色を見る…動きが速い近くの景色よりも動きが遅い遠くの景色を眺めましょう。
5. 携帯操作(ゲーム)や読書などで下を向く行為を避ける…平衡器官が正常に働かなくなるので、携帯操作や読書などは出来る限り避けましょう。

もし列車酔いをしてしまったら、気持ちを落ち着けてリラックスをすることが大切です。

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